頚椎ヘルニアによる肩甲骨周辺から腕にかけての激痛 ─ Ｋ.Ｓ様（５５歳・女性・教員）
左の肩甲骨から腕にかけての激痛があるとのことで、小学校教員のＫ.Ｓ様（５５歳・女性）がお見えになりました。１か月前に朝のホームルームの時に「うつむいた状態から不意に上を向いた瞬間」に左肩から腕にかけて激痛が起こるようになったとのことです。
かかりつけの整形外科でレントゲンを撮り、頚椎のヘルニアと診断されたものの、効果を感じられる治療はしていただけなかったそうです。
そこで、常々ぎっくり腰などの緊急時に駆け込んでいた高額の整体院に連日通ったものの一向に良くならず、むしろ揉まれすぎて悪化してしまったようです。
頚椎ヘルニアの検査法
友人に相談して、「トリガーポイント」の治療を受けることを勧められ、ネットで検索して当院にたどり着いたそうです。
検査をしてみると、トリガーポイントによる痛みではなく、やはり頚椎ヘルニアによる痛みであることが分かりました。当院で行った検査法は「サービカル・コンプレッションテスト」といって頚椎ヘルニアの鑑別を行う整形学検査法の１つです。
ただ、上記の整形外科でも整体院でも頚椎ヘルニアだということが分かっていたはずなのに、患部をマッサージしていたというのに驚きです。頚椎ヘルニアは患部を揉んでも何も変わらないし、かえって悪化することもあります。
ヘルニアを起こしている椎間板へのアプローチが必須なのです。
頚椎ヘルニアの施術方法
当院では、頚椎ヘルニアを起こしているクライアントさんに対しては、患部へのカイロプラクティック・アジャストメントは行っておりません。その代わりに、変位を起こしている関節をソフトに押圧する矯正と、狭まっている椎間板を広げるための３種類の牽引を行っています。
これらを繰り返し行うことで、徐々に神経圧迫症状は軽快していきます。施術直後は症状がかなり軽くなっていることに気づくでしょう。
ただ、頚椎ヘルニアはそんなにあっさり良くなってはくれません。時間とともに徐々に症状が戻っていきます。最初の５回くらいは痛みが減ってもまた戻る、を繰り返すことが普通です。
でも６回を超えたあたりから、痛みが戻ったとしても以前に比べると随分楽になっているという段階に入ります。
私のこれまでの経験では、７～１０回くらいの施術でほとんどの方は完治します。
ただ、Ｋ.Ｓさんは整体院で強く揉まれて症状がかなり悪化していましたので、回数も結構かかってしまいました。結局１５回で完治しました。
あまりにも症状が強く、ご本人も早く楽になりたかったようで、最初の１か月は週に３回通われました。その取り組みが功を奏して、あれほどつらかった激痛が、今では嘘のようになくなってしまいました。
頚椎ヘルニアになる人の共通点とは
頚椎ヘルニアを発症する方の共通点は、「姿勢が悪いこと」。これにつきます。
Ｋ.Ｓさんも最初はひどい猫背でした。もちろん、猫背の矯正も基本的には毎回行います。猫背を矯正しないと頚椎ヘルニアは治らないからです。
頚椎ヘルニアが完治するまで必死に通われた現在、Ｋ.Ｓさんの姿勢はすっかり良くなりました。５０代でもほとんどの方は猫背が改善するんですよ！
Ｋ.Ｓさんは、現在では姿勢も体調もすっかり良くなりましたが、メンテナンスのために定期的に通われています。
※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
