脚立の昇り降りによる股関節の痛み ─ A様(58歳・男性・自営業)
2日前に自宅での高所作業で脚立を何度も昇り降りしたせいか、左の股関節が痛いとのことでAさんがお見えになりました。
当院に入って来られた時には、歩けはするものの、左足を引きずっていました。
Aさんは10年以上前から腰痛などがあると当院に駆け込んでこられる長年のクライアントさんなのですが、股関節を痛めたのは今回が初めてです。
痛みが出たのは昨日からで、おとといは特に痛みはなかったのですが、脚立の昇り降り以外に心当たりはないそうです。
検査
もも上げとしゃがみ動作はそれほど痛くありません。
仰向けで左ひざを曲げながら胸に近づける動作(自動運動)では明確に鼠径部付近に痛みが出ます。
また先ほども書きましたが、歩行時にも同じ個所に痛みが出ます。
今回は左の股関節に痛みがあるだけで、腰痛も背部痛もないそうです。
施術~まずは体幹、そして患部へアプローチ~
まずは緩和操作です。緩和操作では筋肉を緩めながら、関節の可動域を広げていきます。
ある程度緩和操作が終わったところで背骨の矯正。
そして、ここからメインの左股関節の施術に入ります。
仰向けで左ひざを曲げながら胸に近づける動作(自動運動)での痛みを何とか取ってあげたい!そうすれば歩くのもきっと楽になるはず!
股関節の痛みはほぼ例外なく、“腰椎”もある程度関与しています。
触診すると案の定、腰椎椎間板の間隙が狭くなっており、可動性も悪くなっています。
動体療法のテクニックで腰椎の状態を正常にしていきます。
この時点で、股関節の屈曲の動きが少し楽になりました。
次に股関節自体の施術です。
股関節に対する動体療法のテクニックを施すと、施術前に比べて痛みが半分に減りました。
残りは股関節のマイクロ牽引と(股関節の)軸リリースを施しました。
これで上記の自動運動を行っていただくと、施術前の3分の1程度に痛みが減ったとのことでした。
痛みがなかなか取り切れないのは、炎症が起こっているためです。
炎症さえなければ、今回の施術で、痛みはほぼ消失していたでしょう。
そして最後に歩いていただきました。すると歩く分には痛みは全くなくなったようです。
「今日来てよかった!」と言っていただけました^^
今日と明日は湿布で良いので患部をしっかり冷やし炎症を抑え、明後日またお越しいただくこととなりました。
明後日の施術でほぼ全快するものと思われます。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)