昨夜、自宅で坐椅子に坐っていたら腰が痛くなったとのことで、大学4年生のSさんがお見えになりました。高校時代にハンドボール部に所属していて、練習の途中で腰をひねったことで腰痛が発症し、それ以来現在まで4~5年の間、腰痛を繰り返しているとのこと。
いつもは放置していても自然と軽減してくるのですが、今回は一晩寝てもなかなか痛みが治まってこないのと、本日夕方から居酒屋でアルバイトがあるので、困って当院に駆け込んできたというわけです。
検査&施術
立位で前屈すると第4腰椎のやや左側に痛みが出る。後ろに反らしても痛い。しゃがむのも痛い。仰向けで両膝を立てて、両膝を胸に近づける方向に曲げていくと痛みが出る。両膝を立てた状態で、両膝を左右に倒しても痛い。特に右倒しで強く痛みが出る。
右足が短くなっている。→右の骨盤(腸骨)が後下方変位(PI)を起こしているので骨盤ブロックで矯正。家では坐椅子に坐っていることが多いため猫背になっているので胸椎を矯正。
あとは、腰椎の関節と筋の状態を見ながら、動体療法のいくつかのテクニックを施すと、上記の検査のすべての動きでの痛みはほぼ消失しました。これで今夜もバイトができると喜んでくれました。
腰痛の8割を占める原因とは?
高校時代の部活動(ハンドボール部)で痛めたことが最初のきっかけだったことは確かですが、現在でも繰り返しているのは、それが原因ではないと思います。ご本人も自覚していましたが、坐るときの姿勢が悪いのです。自宅では坐椅子ということでしたが、坐椅子に坐るとどうしても腰が丸くなり、腰痛や猫背になってしまいます。ソファでも同じですね。
S君には、日々の坐る姿勢を気を付けるよう注意しました。坐椅子よりも普通の椅子の生活を勧め、正しい坐り方の指導をさせていただきました。腰痛の原因の8割は、「腰を丸めて坐る坐り方」だと思っています。腰痛を繰り返している方は、毎日のご自分の坐り方を見直してみるといいでしょう。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)