ひざが痛くて正坐ができない

- update更新日 : 2022年04月19日
folder施術レポート
ひざの痛みがつらく、ひざを押さえてしゃがみこむ男性

右ひざに水が溜まり、痛くて正坐ができないというお悩みで、会社員のNさん(38歳・男性)がお見えになりました。お話を伺ってみると、2つの原因が分かってきました。一つ目は、長年「居合」をされていて、道場で長く正坐をする習慣がある上に、自宅でも主に正坐をしているとのことでした。二つ目は、仕事でかなり重いものを持つので、その負荷が右ひざにかかっているようでした。

検査&施術

膝関節の可動域の検査をしてみると、最大屈曲の少し手前で痛みのためそれ以上曲げられません。骨と骨とがぶつかって止まるような感覚はなかったので、変形性膝関節症ではなさそうでした。
 
まず骨盤と腰椎の検査をしましたが、これといった問題が見つからなかったので、ほぼひざだけの問題であると判断しました。
 
右ひざの脛骨大腿関節モーションパルペーション(関節の可動性の検査)をすると、本来ならなくてはならない適度な関節の遊び(ジョイント・プレイ)が乏しくなっているので、関節の遊びが十分になるように矯正を施しました。
ひざの関節内部の構造を描いたイラスト
 
そして大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)の特に外側広筋が過剰な短縮(スパズム)を起こしているので、筋膜リリースを行い、筋・筋膜を正常化させました。さらにその効果を持続させるためと、溜まった水(多くはありませんが)が引いていくようにテーピングを施しました。
 
以上で本日の施術は終了です。

施術後のチェック

最後に正坐をしてもらいました。するとほとんど問題なく正坐をすることができました。ご本人も驚かれていました。
 
今回は若いクライアントさんであり、膝関節に変形もなかったので、なんとか即効的に変化を出すことができました。しかし高齢であったり、関節が変形していると、改善させるのは至難の業となります。場合によっては、整形外科で人工関節の手術が必要になることもあるでしょう。

ひざに少しでも負担をかけないためには、

  • 正坐は極力減らし、なるべく椅子に坐って過ごす。
  • スクワットなどで太ももの筋肉を鍛える。

などを心がけることをお勧めします。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)

ひざの痛みの改善について