筋スパズム(筋攣縮)により長引く腰痛

- update更新日 : 2022年04月19日
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椅子に坐っているOL。腰痛があり腰を押さえている。

腰痛の原因にもいろいろあります。前回の施術日記にも書きましたが、痛みや不快な症状は必ずしも背骨や骨盤といった骨格由来とは限らず、筋、腱、靭帯といった軟部組織由来、はたまた内臓由来というものもあります。

今回ご紹介する症例は、「筋スパズム、つまり筋肉の持続する過剰な収縮(筋攣縮)による腰痛です。

Yさんは30代女性、事務のお仕事です。

3月に娘さんのひな壇飾りの準備をしていた時に最初の違和感があったそうです。さらに4月に押入れのカーペットの出し入れの際、違和感が明確に痛みに変わり、5月頃より坐骨神経痛のような症状が出てきたそうです。両下肢にも重だるい感じと、時々シビレがあります。

近所の整骨院にも足を運ばれたようですがなかなか改善されず、7月中旬頃、当院にお見えになりました。痛みのために少し足を引きずるように入ってこられたので、相当つらそうであることが分かりました。

検査

腰部から両下肢かけて症状が出ているものの、一番は腰部(腰仙部)でした。腰部椎間板ヘルニアの検査は陰性。仰向けで両ひざを立てさせて左右の膝の位置を比較してみたところ右ひざのお皿の方が少し下方に来ていましたので、骨盤のゆがみも原因の一つであろうと推測できました。

さらにその体勢で、両膝を胸の方にぐっと押し付ける動きは痛くて途中までしかできません。さらに両膝を左右に倒す動きも同様に痛みのため最後まで倒せません。

カウンセリング、ならびにこれらの検査によって、腰部の筋スパズムが一番の原因だろうと確信しました。筋スパズムとは、脱力している状態から急に筋肉を収縮させたり、あるいは、収縮させた状態を長く続けることによって生じるものです。筋肉(および筋膜)が本来ならリラックスしてもよい時にもリラックスできず、収縮が永続してしまっている状態です。

この状態では筋への血行が妨げられ、筋および筋膜中に老廃物が溜まります。やっかいなのは老廃物の中に痛みを起こす物質(発痛物質)が含まれているということです。この発痛物質のため、腰痛が長引いてしまうのです。

施術

施術方針としては、骨盤を中心とした骨格の矯正と、スパズムを起こしている筋と筋膜の正常化を図る施術、つまり当院の最も得意とする施術方法のひとつ、「筋・筋膜リリース療法」を施しました。施術後、先ほどの検査で痛みのあった動きをとっていただいてもほとんど痛みはないとのことでした。筋・筋膜リリース療法が効いたようです。

3日後に2回目の施術にお見えになりましたが、症状は随分と軽くなっておられるようでした。その6日後に3回目の施術にお見えになりましたが、もうほとんど痛みはないそうです。

このように、痛みを引き起こしている原因を突き止めて適切な施術を行えば、スムーズに快方に向かっていくことがほとんどです(時々悩んでしまうこともありますが)。逆に言えば、適切な施術が施されなければ、何か月でも痛みが続いてしまうことになります。

Yさんは、二度と同じ苦しみを味わいたくないので、定期的にカイロ施術を受けるとおっしゃっています。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)

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筋・筋膜の調整について