カイロプラクティックと内臓
カイロプラクティックでも内臓の調整を行うことがあります。なぜなら内臓由来の腰痛や背中の痛み、肩こりなども少なからず存在するからです。
このようなお客様に対して、骨格や筋肉の調整をしたとしても、一時的に痛みが軽減するかもしれませんが、すぐに元の状態に戻ってしまうでしょう。このようなお客様の場合、機能が低下している内臓を改善させる施術を行う必要があります。
カイロで取り扱う内臓の疾患は、内臓が器質的変化を起こしている病的な状態ではなく、内臓が機能低下を起こしている場合にその機能の正常化を目指すものです。
器質的変化とは、組織や細胞が変形、変性あるいは破壊され、元の状態に戻れなくなってしまった変化のことをいいます。この状態ですとカイロでは施術できませんので、専門のお医者さんにお願いすることになります。
施術方法の詳細までは書けませんが、内臓調整の大まかな流れは次のとおりです。
内臓も調整できる整体と言えば、鹿児島市のてらだカイロプラクティック整体院
内臓へのアプローチ① ─ 骨格の調整 ─
容れ物がゆがんでいると中身もゆがみますよね。分かりやすく言えばそういうことなのです。
まずは、内臓が収まっている骨盤や胸郭、脊柱の状態を整えます。通常行っている関節の矯正などがこれに当たります。
内臓へのアプローチ② ─ リンパ還流の調整 ─
リンパの循環が悪くなると内臓機能に不調を来たします。そこでリンパ還流を正常にする施術を行います。
まずは頭蓋仙骨調整を行い、頭蓋骨の律動リズムの乱れからくるリンパ還流の異常を解消する必要があります。次に身体各部のリンパ節に直接働きかけてリンパの循環を改善させます。
内臓へのアプローチ③ ─ 横隔膜の調整 ─
次に横隔膜の調整を行います。呼吸がしづらいと胸郭が十分に膨らまず、胸郭内の臓器が緊張し、機能低下を起こします。主に横隔神経の神経伝達を正常化させる調整を行います。
内臓へのアプローチ④ ─ 交感神経の過緊張を抑える ─
交感神経が緊張していると、血流障害(虚血)が起こり、高血圧、糖尿病などの生活習慣病が発生しやすくなります。また顆粒球が増加し、それに伴う活性酸素により組織破壊が進み、病気が悪化します。
カイロでは交感神経の過緊張を抑制するために、身体各部の交感神経節(せつ)に適度な刺激を加え、緊張を抑制します。
内臓へのアプローチ⑤ ─ 特定の臓器に対する調整 ─
内臓には、それぞれに関連する脊椎や反射ポイントがあります。例えば肝臓を例にとって説明しましょう。
肝臓に関連する脊椎は第8胸椎です。腹部の触診で肝臓にしこりのような硬さや、圧痛、不快感があるとします。この徴候は肝臓に機能低下が起こっていることを示唆しています。まずは関連する第8胸椎を確認してサブラクセーションがあればそれを矯正します。
反射ポイントを刺激する方法もあります。リンパ還流を促進し特定の臓器の機能を回復させるポイント(NL)と動脈の循環を促進し特定の臓器の機能を回復させるポイント(NV)があります。NLは脊椎や肋骨上に、NVは頭蓋上にあり、適切な刺激を加え、臓器の機能回復を促します。
また、これが最も良く使われるのですが、直接臓器に優しくタッピングする方法(下の写真)です。臓器は軽微な振動を加え続けると柔らかく緩むという性質があります。臓器も筋肉もそうですが、緊張しているよりリラックスしている方が本来の力を発揮できるものなのです。この臓器へのタッピングは臓器にリリース感が得られるまで加え続けます。
以上、カイロによる内臓へのアプローチについて簡潔に書いてきましたが、ご紹介したすべての方法を必ず行うというわけではなく、お客様の状態に合わせて最も適切と思われる方法を選んで施術していきます。
施術方法の詳細についてはここでは書くことは出来ませんが、興味のある方は施術中にでもご説明させていただきますので、お気軽にお尋ね下さいね。