股関節の痛み2

- update更新日 : 2022年04月19日
folder施術レポート
Tさん。46歳・女性・会社員(デスクワーク)
 
2~3年前から、両方の股関節が常にだるく、急に立ち上がろうとすると痛みが生じる。
股関節が‘うまくはまっていない’感じがするとのこと。

施術1回目

 

股関節の動きの軸

仰向けで両方の股関節を深く屈曲しようとすると、股関節の前面に痛みが生じて深く曲げられない。
骨盤にやや歪みあり(カテゴリーⅠ)→ブロックにて矯正。
 
デスクワークにより、上部胸椎の後方への湾曲が強く、代償的に腰椎の前方への湾曲が強いため、上部胸椎を矯正。
 
内臓は正常。
 
下肢の関節を検査するが、関節の可動性に問題はなかった。
 
筋力検査を行うと、右は内転筋が弱く、左は腸腰筋が弱いので、それぞれアイソメトリック(筋の緊張度を上げるテクニック)を使い正常化を図った。
 
この時点で、股関節を深く屈曲させてみると、左右とも痛みが軽減していた。
 
初回の施術はここまで。

2回目(1週間後)

左の股関節は良好になったが、椅子から立ち上がるとき、右の股関節はどうしても痛いとのこと。
仰臥位で股関節を屈曲すると鼠径部付近に痛みがある。
 
前回同様、骨盤を矯正し、アイソメトリックで内転筋のトーヌス(緊張度)を調整してみると、元々の痛みは軽減するが、今度は大腿部内則の下方付近、つまり逢工筋に痛みが生じた。この逢工筋にアイソメトリックを施すと、股関節を深く屈曲しても痛みが生じなくなった。

3回目(1週間後)

やはり椅子から立ち上がる時に右の股関節に痛みがあるが、今までと違うところに痛みが生じるとのこと。
 
仰向けで深く股関節を屈曲してみると、内転筋でも、逢工筋でもなく、腸腰筋に痛みが生じていた。腸腰筋のトーヌスの調整を行ってもいいのだが、右に関しては2~3年も年数が経過しているだけに、股関節周辺を割と広範囲で冒されていたようなので、今回は股関節と周辺の筋をのバランスを一気に整えてみることにした。これまでのやり方だとイタチごっこなので。
 
股関節を90度屈曲した状態で、両手の親指と中指をそれぞれ、坐骨結節、恥骨、大腿骨大転子、上前腸骨棘にコンタクトし、膝を私の腹部で保持し、全体的なリリース感が得られるまで、この状態で待つ。やがて、リリース感が得られたので終了。
 
股関節を深く屈曲してみると、痛みは一切生じなかった。

4回目も前回と同様の施術を行った。
 
5回目に来ていただいた時には、椅子から立ち上がる時の痛みは出なかったとのご報告をいただいた。

それ以降も再発防止と健康維持のため、定期的にお越しいただいているが、今のところ再発はしていない。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)