デスクワークと腰痛

- update更新日 : 2022年04月19日
folderお役立ち情報
近年、日本国内でも急速にIT化が進み、業務のほとんどをパソコンで行えるようになってきました。でも、便利さの裏には必ず弊害が潜んでいるものです。
 
便利になり身体に負担をかけることが減ってきているにもかかわらず、相変わらず腰痛のお客様が大勢おられます。いや、むしろ増加傾向にあるように感じます。それも肉体労働をされている方よりもデスクワークをされている方に顕著に見られます。

坐るとき腰が丸くなってませんか? 

ソファでノートパソコンを使う女性

まず右の写真をご覧下さい。忙しい方によくありがちな光景です。仕事を家に持ち帰り、このような体勢でパソコン作業をすることってありませんか?この姿勢は腰に対してとても危険です。このとき、あなたの腰に一体何が起こっているのでしょうか?
 
腰椎は本来、前方にカーブしているのが正常な形です。これを腰椎の『生理的彎曲(わんきょく)』といいます。でもこの写真のような姿勢を長時間続けていると、生理的彎曲は失われ、腰椎は真っ直ぐになってしまいます。これを『腰椎ストレート』といいます。そうなると次のようなことが起こってしまいます。
  1. 腰の筋肉に過剰なストレスが加わり、筋スパズム(過剰な収縮)が生じる。血行不良になり代謝産物(老廃物)が溜まり、初めはこり感から始まり、次第に痛みに変っていく。
  2. 腰の靭帯が引き伸ばされて、痛みを感じやすくなり(これを「閾値(いきち)が下がる」といいます)、長く坐っていられなくなる。
  3. 脊髄神経が引き伸ばされて、正常な神経の伝達が行えなくなり、胃や腸といった内臓の機能を低下させる。
実は、腰を丸くして坐る姿勢が腰痛の原因の95%を占めています。出来るだけソファのように腰が丸くなるようなイスには長時間坐らないようにしましょう。

足組みにも要注意! 

女性の組んだ足

次に右の写真ですが、一日中デスクワークをしている方はついついこのような坐り方をしているのではないでしょうか?このように足を組むと、ただ腰が丸くなるだけでなく、骨盤が左右でねじれてしまいます。そうすると上記の症状にプラスして次のようなことが起こります。
  1. 足の長さが左右で違う。
  2. 靴の片方だけが早くすり減る
  3. スカートが回る。
  4. 基礎代謝が下がって、太りやすくなる。
一日中デスクワークをしなければならない方は、正しい坐り方を知っておく必要があります。

腰にやさしい坐り方のコツ! 

イスに坐るときは、まず下がれる限界までお尻を後方に引きます。そして背もたれにもたれてください。その際に身体が後ろに倒れすぎてしまうようなら、身体と背もたれの間に小さなクッションやバスタオルを数回折りたたんだものを挟むといいでしょう。そうすると腰椎の生理的彎曲が得られ、長時間楽に座れるはずです。
 
簡単ですぐにでも始められることですので、早速お試し下さい。