正坐をするとひざが痛い

- update更新日 : 2022年04月19日
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ひざが痛くてひざを押さえる男性

普段の生活ではそうでもないのに、正坐をした時、あるいはしゃがんだ時にだけひざが痛いという方がおられます。ひざのお皿の周りに痛みを訴える方もいれば、ひざの裏が痛いという方もいます。私の経験上いずれの場合も40歳以上の方に多く見られるようです。原因として最も多いのが、「筋力の低下」です。

ひざの前の部分、つまりお皿の周りに痛みを訴える方は、「大腿四頭筋」の筋力低下が考えられ、ひざの裏に痛みを訴える方は、「膝窩筋」「ヒラメ筋」などの筋力低下が考えられます。もちろん原因を一つに決めつけるのはちょっと乱暴なので、最近来られているお客様の症例とその施術例をご紹介してみたいと思います。

1)ひざのお皿の周りに痛みを訴える方の例

40代女性。事務職。
ここ1年くらい長く正坐をするとひざのお皿の周りに(特にお皿の下)に痛みが生じるとのこと。最も痛みの強いお皿の下の靭帯(膝蓋靭帯)を押圧すると、「そこです!そこが痛くなります!」とのことだったので、大腿四頭筋に問題があるようです。
 
筋力検査をするとどうやら力が入りにくい。随分と筋力が弱くなっているようです。筋力が弱くなると筋肉は疲労しやすくなり、すぐに硬くなります。筋肉が固くなるので、正坐をすると大腿四頭筋が伸びてくれず、筋肉や腱が引っ張られ痛みが生じていたのです。
 
施術としては、まず膝関節に適度な遊び(ジョイント・プレイ)を作る矯正をします。次に大腿四頭筋の筋膜リリースを行いました。もちろんこのような方は骨盤が前方に傾斜していることが多いので、骨盤の矯正も行いました。これだけで正坐が楽になりました。
 
あとはご本人に自宅でスクワットをして大腿四頭筋を鍛えるようアドバイスさせていただきました。

2)ひざの裏に痛みを訴える方の例

60代男性。自営業。
ここ2年くらい、正坐もしくは、しゃがもうとするとひざの裏に痛みが生じるとのことです。痛みの出る筋肉は「膝窩筋」という筋肉です。膝窩筋を押圧すると確かにこの筋肉に痛みが出るようです(あくまでもこのお客様の場合です)。
 
施術としては、骨盤や背骨を矯正してから、ストレイン・カウンターストレインで膝窩筋をゆるめ、矯正によって膝関節に適度な遊び(ジョイント・プレイ)を作り、膝窩のストレッチを行いました。またご自分でも毎日30分程度のウォーキングをして、筋力がこれ以上低下しないようアドバイスさせていただきました。
 
週に1回の施術を数回行った時点で、しゃがむときの痛みが随分軽くなったとおっしゃっていました。
(その後さらに数回の施術を行い、現在ではほぼ症状は出ていません。)
 
 
ひざの痛みには原因がいろいろありますので、自分の経験から「今回もきっとこれが原因だろう」と決めつけてかからないように、いつも自分に言い聞かせています。
 
ちなみにひざの関節が変形して痛みを訴える方もおられますが、ある程度の痛みなら取ることが可能ですが、屈曲の角度によっては完全に痛みが取れないこともあるかもしれません。
 
ひざの痛みでお悩みの方、まずはお気軽にご相談くださいませ。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)