主婦Uさん。60歳。1週間前に、朝起きると腰が痛くなり、現在まで軽減しないとのこと。特に物を拾う体勢の時に痛みが増す。3年ほど、ご主人の介護で車椅子を押すことが多いので、そのせいかもしれないとのこと。今回のような強い痛みではなく、軽い腰痛であれば、これまでも年に何回か経験しているとのこと。
既往歴としては、数年前に転倒して腰を強打し、第12胸椎の突起の部分を骨折したことがある。今回訴えている腰の痛みの部位もこの第12胸椎付近。関連がありそうだ。
検査&施術
まず、骨盤をチェックしてみると、カテゴリーⅠ(左右の骨盤が互い違いにねじれた状態)の変位があるのでそれを骨盤ブロックで矯正。
第4胸椎の突起の部分を触診し、左右に動かしてみる。すると左から右への可動性がないので、アクティベーターでこれを矯正。
骨格の矯正だけで進めていっても、いつかは改善するだろうが、それでは時間がかかりすぎるため、筋肉にもアプローチをしてみる。「操体法」というテクニックを用い、腰、背中の筋肉の過緊張を取り除き、さらに左右の筋肉の強さのバランスを整える。
以上で1回目の施術終了。施術後、体前屈をしていただいた。わずかに痛みは残っているものの、随分軽減されたとのこと。
2回目の施術
2回目は3日後に来ていただいた。腰の痛みはいくらか軽減しているとのこと。
まずは初回と同様の施術を行い、今回はさらに呼吸の調整を行った。呼吸が浅いので、循環が悪くなり、そのため腰や背中の筋肉の緊張が慢性的に続いてしまう。また呼吸が浅いということは、鎖骨や胸骨、肋骨の可動性が悪いということである。特に肋骨の可動性が悪いと、脊柱起立筋や腰方形筋、など、今回問題になっている筋肉の過緊張を招く。このような悪循環を断ち切るため、呼吸の調整を行った。
2回目は、これで終了。
3~6回まで、できるだけ間隔を詰めてきていただいた。最終的に、体前屈しても腰に痛みは出なくなった。
踊りを習っておられ、踊りの発表会が近々あるのだが、当初は腰の痛みを心配しておられた。でも、今では踊っていても腰に痛みは全くないと喜んでおられた。これでもう発表会本番も大丈夫だろう。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)