以前はできた180度開脚ができなくなった女性 ─ M様(50歳・女性・会社員)

folder施術レポート

180度開脚
Mさんは、幼少期から新体操をされており、数年前まで指導もされていたそうです。
10年前に犬を散歩させていたところ、犬が突然方向を変えて走り出し、それに引っ張られて右の股関節を強く痛めたそうです。
それ以来、以前は余裕でできた180度開脚が痛みの為できなくなったそうです。この10年の間、一度もです。
開脚しようとすると、股関節だけでなく大腿・下腿の外側から外くるぶしにまで痛みが響くようです。

いくつかの病院や治療院に通われたそうですが、全く改善する気配がなかったそうです。

現在は仕事の為全国を忙しく飛び回っておられ、今回たまたま鹿児島でお仕事があり、淡い期待を胸に当院を予約したとのことです。

検査&施術

当院で普段行っている股関節の検査を行うも、特に痛みはないようです。でも180度開脚のときだけは右の股関節と大腿・下腿の外側に痛みが出ます。その態勢以外はほぼ問題なく行うことができます。

Mさんの症状に対して当院で行った施術内容を大まかに挙げてみます。

  • 骨盤にややゆがみがあり右足が5㎜ほど短くなっていますので、これを骨盤ブロックで矯正。
  • 右の大殿筋をほぐす。
  • 右の太ももの裏の筋肉(大腿二頭筋)をほぐす。
  • 仰向けで再度骨盤の微調整を施す。
  • 「動体療法」の中の股関節に特化したテクニックを使い、右股関節を施術。

この段階で180度開脚をしていただくと、痛みが半減していました。

小殿筋のトリガーポイントへのアプローチ!

次に、痛みを起こしていると思われる小殿筋に直接アプローチしてみます。
普通に小殿筋を押圧しても特に痛みはありませんが、右を上に横向きになっていただき、右足を外側に持ち上げた状態で小殿筋を押圧すると非常に痛がります。そして、「そこです!そこが痛いんです!」とこれが痛みの元凶であることを訴えていました。

これは完全にトリガーポイント化しています。小殿筋のトリガーポイントは、大腿および下腿の外側から外くるぶしの辺りまで痛みが放散します。まさにMさんが痛みを訴えている部分と一致しています。

トリガーポイントの施術方法はいろいろありますが、何せ10年もの時間が経っているので、より確実で効果的な「漸増加圧法」という方法を使って時間をかけて施術を加えていきます。

やがてほとんど圧痛を感じない段階になったので、施術をやめ180度開脚をやってもらいました。
すると、10年ぶりに痛みなく180度開脚ができました!
この時はMさんと二人で大喜びしてしまいました。

年数の経過した症状は往々にしてなかなか治りにくいものですが、基本に則ってコツコツ丁寧に施術を行うことで、確実に変化させることができるのですね。

慢性の症状ですので、あと数回の施術が必要と思われますが、確実に回復に向かっていくことでしょう。
(※あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。)